太古の時代の神秘が味わえる「本町田遺跡公園」の魅力をお届け！

引用：https://machida-guide.or.jp/?p=we-page-entry&spot=191843&cat=15444&type=table

町田の市街地から鶴川街道沿いに北3キロメートルほど離れた住宅街のなかに、本町田遺跡公園があります。
さかのぼること昭和40年代、日本住宅公団（現・都市再生機構）による宅地開発に先立つ調査の際、本町田地域とその周辺の広い範囲で遺跡群が発見されました。
当公園は、そんな遺跡群の一部を活用した公園です。
発見後の調査では、約2,700平方メートルの範囲から縄文時代の住居跡4軒と、弥生時代の住居跡7軒などが発見され、縄文時代と弥生時代の双方の遺跡を含む、貴重な「複合遺跡」であることが分かっています。
こうした背景もあり、縄文・弥生の双方の時代の住居各1棟を復元し、園路や休憩所を整備。
誰でも気軽に散策できる公園として1971（昭和46）年に本町田遺跡公園として開園されたのです。

引用：https://www.odakyu-life.jp/entry/003216.html

復元された縄文時代・弥生時代の竪穴式住居は内部を見学できます。
実際に中に入ってみると、薄暗いものの、外から見るよりかなり広々とした空間が広がります。
縄文時代の住居では丸太の柱が、金属器が普及して木材加工ができるようになった弥生時代の住居では、よりしっかりと組まれた骨組みになっており、人と技術の進歩を感じられるでしょう。

また、縄文住居・弥生住居はいずれも、復元住居前にそれぞれの時代の住居や生活についての解説板があり、2つの時代の違いを感じ取ることができます。
数千年前の古代世界の人々の住居から現代の住宅街を見渡す、という不思議な感覚を味わうことができるかもしれません。

なお、2012年のリニューアル時に新設されたガイダンスルームでは、遺跡の解説DVDや遺跡を分かりやすく解説した資料を閲覧できます。
市街地から30分ほどで簡単にアクセスできて、なおかつ数千年前の人々の生活の営みをたっぷり感じられる...歴史好きの方にはぴったりのスポットです。

引用：https://machida-guide.or.jp/?p=we-page-entry&spot=191843&cat=15444&type=table

ちなみに、現在公園となっている「本町田遺跡群A地点」は当初、縄文時代前期（およそ5500年前）と弥生時代中期（およそ2000年前）の村と考えられてきました。
しかし、その後の調査で縄文時代中期（およそ5000年前）の遺物も公園敷地内で発見されるなど、近年ではより学術的価値を高めています。
また、町田市を含む多摩丘陵での開発によって多くの遺跡が消滅するなか、良好な状態で保存されてきたことから、1992（平成4）年、東京都の史跡にも指定されました。

隣接する町田市立博物館は、1973年（昭和48年）に町田市郷土資料館として開館しました。
その後、1976年（昭和51年）に現在の名称に改称され、ガラス工芸品をはじめとする工芸美術資料がコレクションされています。
陶磁器3,300点・ガラス1,000点・大津絵49点、ヨーロッパ懐中時計120点などを収蔵し、これらの収蔵品のなかには貴重なアイテムも多数存在します。
日本有数の質と量を誇るボヘミアンガラスのコレクションや東南アジア陶磁、薩摩切子など、国内の他の博物館などでは類例のない収蔵品もあり、高い評価を得ているのです。

なお、市立博物館ではコレクションを中心に年に5回の企画展を開催しています。
郷土由来の埋蔵文化財や民俗資料、美術工芸品などを多彩な切り口から紹介されてきました。
しかし、施設老朽化などにより2019年6月に一般公開を終了。
市立博物館の収蔵品等のうち、美術工芸品は市内の芹ヶ谷公園（町田市原町田）の再整備計画の一環として新設される「国際工芸美術館」（2024年度開設予定）に、埋蔵文化財・民俗資料などの歴史資料は町田市自由民権資料館（町田市野津田町）に、それぞれ継承されています。
町田市立博物館の特色であった国内でも有数の美術工芸品コレクションが、町田駅から徒歩でもアクセス可能な新施設で公開されることで、多くの人が鑑賞できるようになると期待されています。

歴史好きな方はもちろん、ちょっぴり文化的な休日を過ごしたい方は、ぜひ1度訪れてみてはいかがでしょうか？