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白洲正子も見つめた10円玉の裏側の世界

白洲正子も見つめた10円玉の裏側の世界

福沢諭吉が渋沢栄一に。
新しいお札、早く目にしてみたいですね。
来年です。
約20年ぶりの変更だそうです。
一方、硬貨の方はデザインがあまり変更されていません。
10円玉はなんと72年前から同じデザインです!

ところで10円玉には、皆さんもご存知のとある寺院が描かれています。
平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)、約1000年前、京都の宇治川沿いに建てられた寺院です。

では建立したのは誰か?ご存知でしょうか。
藤原頼通(よりみち)、「この世をば 我が世とぞ思う 望月の・・・」という歌を残した藤原道長の長男です。
時の最高権力者は、当時はじめて世間に知らしめられた“極楽浄土”の姿を寺院に再現したそうです。

それから一千年・・・この寺院には、忘れ去られてしまったのか、あまりつまびらかにされなかったのか、広くは知られていない設計の秘密がありました。
・・・その秘密は、1年のある時だけ、差し込む太陽の光が池の水にうまく反射し、その光が堂内を下から照らし、光りかがやく極楽浄土そのものになる瞬間がある・・・というものです。

かつて、日本の風土と伝統の魅力を発信しつづけた文筆家が、やがてこの秘密にもたどりつき、魅力的な文章で世間に紹介しました。

白洲正子。
本日みなさんにご紹介したかった、旧白洲邸武相荘(ぶあいそう)に住まった、文筆家です。

その家は、小田急線鶴川駅から徒歩15分ほどの高台に一帯の自然景観とともに遺され、今、大人向けの文化施設として再構築されています。

武相荘では毎月、骨董市やコンサートなど様々なイベントが開催されていますが、
今回は特に白洲正子に関係性の深いイベントを紹介いたします。

9月16日に開催される、武相荘の講座
この日は、正子の友人でもあった国文学者の青柳恵介さんが、90分間の大人向けの授業を開催されます。
テーマは、国宝「阿弥陀聖衆来迎図」
——10円玉の裏側から我々を覗く平等院鳳凰堂と、ほぼ同じ頃に作られた、大きな大きな仏画です。

描かれているのは、今まさに死を迎えようとする人のところへ来迎する阿弥陀様。
来迎図は、朝廷の人々にとって想像以上に実際的な、大きな意味があったようです。

白洲正子は、これより前に描かれた仏画とこの画には、大きな違いがあると、その著書の中で述べています。
平安時代の人々はどのようなことを考えていたのか。
正子は何を捉えたのか。
正子自身が暮らした空間で、青柳先生のお話に、一緒に学ぶ講座です。

9月中ば、気持ちのいい自然の中に佇む武相荘で
いつもとは全然違う教養講座を楽しむひとときはいかがでしょう。
思いもしなかった刺激があるかもしれませんよ。

PAIGEさん(6)の記事

旧白洲邸 武相荘(きゅうしらすてい ぶあいそう)

https://buaiso.com/ki/info/event/14966.html

町田市能ヶ谷7丁目3番2号 090-4367-9708(受付時間: 平日10:00-17:00)

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