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住宅街に広がる静寂の空間「星谷寺」を訪ねて

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荘厳な観音堂

小田急線座間駅から歩いて約5分。座間市の静かな住宅街の中に、ふと現れる神秘的な寺、それが「星の谷観音(ほしのやかんのん)」の名で親しまれる星谷寺(しょうこくじ)です。

坂東三十三観音霊場の第八番札所としても知られるこのお寺は、行基菩薩が諸国教化の際、当地で金光星の如く山谷に輝くのを見て、自ら聖観音の像を彫刻し、星の谷観音堂として創建したと言われています。

もとは寺の北東にある山頂(現在の座間谷戸山公園・伝説の丘)にあった観音堂の別当寺として創建されたものでしたが、観音堂は鎌倉時代に焼失し、現在地に移されたと伝えられています。

まず目に飛び込んでくるのは、堂々とした佇まいの観音堂(本堂)。囲に敷き詰められた白い砂利と、手入れの行き届いた植栽が、歴史ある寺院の品格を物語っています。銅板葺きの屋根は青空に映え、見事なコントラストを描き出しています。

日本三奇鐘のひとつ「撞座一つの梵鐘」

国指定重要文化財「梵鐘」
国指定重要文化財「梵鐘」

星谷寺を訪れたら、見逃せないのが仁王像のそばに吊るされた梵鐘です。

この鐘は国の重要文化財に指定されています。関東以北では2番目に古いとされる歴史的価値もさることながら、最大の特徴はその「形」にあります。

通常、お寺の鐘には撞木(しゅもく)で打つための「撞座(つきざ)」が表裏の2箇所にありますが、この鐘には1箇所しかありません。その珍しさから「日本三奇鐘」のひとつに数えられています。

弘法大師と歩む修行の心

弘法大師像
弘法大師像

星谷寺は真言宗大覚寺派の寺院であり、境内には宗祖である空海(弘法大師)の像も安置されています。

旅の姿をした「修行僧弘法大師」の像は、訪れる参拝者を穏やかな表情で見守っています。像のかたわらには、大師が民衆のために尽力された歴史や、このお寺が大切にしている精神が刻まれており、読む者の心を落ち着かせてくれます。

堂々としたその像を眺めているだけで、凛とした気分になります。

境内に眠る「七不思議」を辿る

「星の谷観音七不思議」の案内板
「星の谷観音七不思議」の案内板

星谷寺が「ミステリーの寺」として愛される最大の理由は、境内に伝わる**「星の谷観音七不思議」**です。

星谷寺には「七不思議」として言い伝えられているものがあります。

境内の案内板には、以下の7つの不思議が記されています。
・撞座一つの梵鐘
・根下り紅葉の老木
・観音草
・星の井戸
・咲きわけの散り椿
・楠の化石
・不断開花の桜

案内図を片手に境内を歩き、それぞれの不思議がどこにあるのか探してみるのも、星谷寺ならではの楽しみ方。ちょっとワクワクしてしまいますね。

特に「星の井戸」は、この地の地名「星の谷」の由来にもなっており、昼間でも星が見える、との言い伝えがあります。かつての神秘的な信仰を今に伝えています。

美しい参道
美しい参道

本堂に続く参道も歴史を感じさせてくれます。駅が近いという立地を思わず忘れさせる、静寂の世界に踏み込んでいる感覚を味わうことができます。

星谷寺は、歴史ファンや御朱印巡りの方はもちろん、日常を離れて静かに自分と向き合いたい方にもぴったりの場所です。

国の重要文化財である貴重な鐘を眺め、七不思議の伝説に思いを馳せながら境内を散策すれば、座間の街が持つ奥深い魅力を再発見できるはずです。

線路を挟んで徒歩圏内に「座間谷戸山公園」もあるので、ウォーキングを兼ねたリフレッシュにぜひ足を運んでみてください。

星谷寺(星の谷観音)

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/u5r/cnt/f550/tabi-005.html

座間市入谷3-3583-1 046-251-2266 アクセス:小田急小田原線「座間駅」西口から徒歩約5分
拝観料:無料(境内自由)

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