紅葉スポット「大山阿夫利神社」！あなたは紅葉を上から見る？下から見る？

出典：http://www.afuri.or.jp/

伊勢原駅からバスで25分ほどの場所に、標高約1,252mの「大山」がそびえています。
この山は常に山頂付近が雲や霧に覆われていたとされており、雨乞い信仰に始まる霊山として昔から多くの人の信仰を集めてきました。
古くは縄文時代から山頂で祭祀が行われており、その後も鎌倉や江戸に近い立地もあってか、多数の庶民や武士が大山に登り、祈りを捧げています。
大山には山頂と中腹に「大山阿夫利神社」という神社が建っています。
二千二百年以上前に創建されたと伝わるこの神社には、山神「大山祇大神（おおやまつみのおおかみ）」・龍神「高龗神（たかおかみのかみ）」・雷神「大雷神（おおいかずちのかみ）」という3柱の神様が御祭神として祀られています。
3柱それぞれがさまざまな形で信仰されていることも、大山参拝客の多さの理由に数えられるかもしれません。
また、下社の地下には「御神泉」と呼ばれる名水が湧き出ています。
長寿延命や子孫繁栄などのご利益があるとされており、身を清めてから山登りに臨むことができます。

信仰の地である大山は、同時に紅葉の名所でもあります。
11月中旬から下旬にかけて、山全体が鮮やかな赤や黄色に染まります。
麓から山を眺めるのも美しいですが、山の上から見渡すとさらに紅葉を楽しめます。
山道から麓を見下ろすと、紅葉はもちろん、街の向こうに流れる相模湾まで見渡すことができます。
紅葉のピークには、阿夫利神社下社の境内で紅葉のライトアップを行っています。
夜空の下で明るく照らされた紅葉と遠くの街灯り、そして暗い海のコントラストは世界的にも高い評価を受ける絶景です。
大山では麓から下社までケーブルカーが運行しています。ライトアップ期間中はこのケーブルカーも夜間運行するため、気軽に夜の大山を楽しむことができます。

阿夫利神社下社の近くには「茶寮 石尊」というカフェがあります。
大山祇大神の別名「石尊大権現」からとられた店名のカフェは、ミシュランガイドで2つ星を獲得した名店です。
店内は大きく3つのフロアに分かれており、中でも野外のカウンター席では湘南の街や海、さらに紅葉の時期には赤や黄色の木々を眺めることができます。
美しい景色と心地良い山の風に包まれながら、美味しいコーヒーやスイーツを楽しめます。
ちなみに、石尊のコーヒーには御神泉の水が使用されています。
ミネラル豊富なご神水は甘味があり、コーヒーの香りを引き立ててくれます。
その他にも、地元の食材を使ったガレットや抹茶ティラミスなどの絶品が揃っています。
阿夫利神社を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

出典：https://www.photo-ac.com/main/detail/ケーブルカー

阿夫利神社は下社が標高700m、本社は1,252mの山頂にあります。
参拝のためには山を登る必要がありますが、下社までは各種公共交通機関が充実しているため、あまり苦労せずに辿り着けます。
伊勢原駅からバスで大山ケーブル停留所まで行き、階段が続く「こま参道」を上るとケーブルカーの「大山ケーブル駅」に到着します。
車を使う場合は、厚木ICか秦野中井ICから国道246号線で40分ほどです。
下社から本社まで行くためには本格的な山道を登ることになります。
歩きやすい靴や十分な水などを忘れずに持参しましょう。

大山は霊山であると同時に紅葉の名所でもあり、古くから親しまれてきた人気スポットです。
普段は下から見上げることが多い紅葉ですが、阿夫利神社は紅葉を見下ろすことができる貴重な場所でもあります。ぜひ、今年の秋は丹沢のパワースポット・大山で心身ともにリラックスしてみてはいかがでしょうか。