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町田の「ぬぼこ山本宮」には高天原の神様がいる?

町田の「ぬぼこ山本宮」には高天原の神様がいる?

出典:https://www.google.com/maps/

町田市内の竹林にたたずむ「瓊寶庫山本宮(ぬぼこやまほんぐう)」は、昭和8年(1933年)に創建された由緒ある神社です。
ぬぼこ山本宮は、小田急線「玉川学園前駅」より徒歩4分の場所にあります。

社伝によると、石上神宮は日本最古の神宮と言われています。
その軌跡をたどると、吉備石上神宮との歴史的な結びつきがあるようです。
この吉備石神神宮は「石上布都魂神社」のことではないかと推察されていますが、一時を堺に祭典が途絶え、神様が宿る場所と言われる御神蹟(ごしんせき)の在り処が不明になったと言われています。
しかし、抜剣影山流宗家である故宮崎雲丹先聖が研究を続けた結果、御神蹟を発見したそうです。
そして、町田の地に神社を建てて、途絶えていた祭典を復興させたのが「ぬぼこ山本宮」の始まりだとされています。

ぬぼこ山本宮の御祭神は、次の6柱です。
神社のご利益は、厄除けや除災招福のほかに、健康成就・病気平癒・商売繁盛・起業成就・良縁祈願などがあります。

・天御中主命(あめのみなかぬし)
・高御産巣日神/高皇産霊神 (たかみむすび)
・神産巣日神/神皇産霊尊(かみむすび)
・素戔嗚尊/須佐之男命(すさのお)
・大国主命(おおくにぬし)
・伊勢津彦尊(いせつひこ)

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古事記に登場する神様には、天上の国「高天原」や地上の国、黄泉の国などが登場し、各界を管轄する神様が存在します。
この世界のはじまりは高天原であり、そこに最初の神様「造化三神」が存在していたそうです。
その造化三神が、ぬぼこ山本宮の御祭神である、アメノミナカヌシ・タカミムスビ・カミムスビの3柱と言われています。

ちなみに、ぬぼこ山本宮と結びつきのある石上神宮の主祭神は、布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)、布留御魂大神(ふるのみたまのおおかみ)、布都斯魂大神(ふつしみたまのおおかみ)です。
布都斯魂大神は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)が、ヤマタノオロチ退治使用した剣に宿る御霊威だとされています。
ぬぼこ山本宮の御祭神としてスサノオが祀られているのは、ぬぼこ山本宮の歴史に由来するのかもしれませんね。
神社の絵馬にも、ヤマタノオロチを退治する際の光景が描かれています。

さて、ここまでぬぼこ山本宮の歴史や御祭神に解説してきましたが、「ぬぼこ」という言葉の意味について気になった方もいるのではないでしょうか。
日本神話の創世神話を読み解くと、言葉の意味と御祭神のつながりを理解できます。
では、「ぬぼこ」の由来に迫ってみましょう。

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この世界の誕生において、最初の神様である「造化三神」が、天上の国「高天原」にいたことをご説明しました。
造化三神が誕生すると、次に「別天津神」や「神世七代」が生まれ、世界を作り上げます。
この神世七代として最後に現れたのがイザナギとイザナミです。
イザナギとイザナミは、高天原の神々から譲り受けた矛(御剣)で海をかき混ぜて日本列島を作りました。
日本列島を作った矛は、「天の沼矛(あめのぬぼこ)」と呼ばれています。
「ぬぼこ」は、万葉仮名で「瓊寶庫」と表記するそうです。
つまり、瓊寶庫山本宮の「瓊寶庫(ぬぼこ)」とは、日本を作った矛のことであり、高天原の神々の武器だったというわけです。

今回は町田の「ぬぼこ山本宮」についてご紹介しました。
歴史や由来を辿ると、日本神話との深い関わりがあることが分かりました。
日本神話に興味がある方や神社巡りをしている方には、ぜひおすすめしたいスポットです。
お参りの際は、「ぬぼこ山本宮」に行って歴史を感じてみましょう!

楓さん(303)の記事

瓊寶庫山本宮

http://jinjajin.jp/modules/newdb/detail.php?id=1489

町田市玉川学園7丁目8-15 042-725-8503 【アクセス情報】
小田急線「玉川学園前駅」より徒歩4分

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