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貴重な古民家がある野外博物館!「川崎市立日本民家園」の見どころをご紹介!

貴重な古民家がある野外博物館!「川崎市立日本民家園」の見どころをご紹介!

引用:https://twitter.com/KNihonminkaen/status/1248877497887817728

都会では近代的な建物が立ち並び、古き良き古民家がある光景は一部の地域に限られるようになりました。
機能性に優れる便利なお家も魅力的ですが、たまには昔ながらの古民家でほっと一息つきたい方もいるのではないでしょうか。
昔の建物は現代の建物ほど機能的ではありませんが、どこか温かみを感じられます。
「川崎市立日本民家園」では、そんな昔ながらの古民家を見ることができます。

日本民家園は、現代において急速に減少しつつある古民家が並ぶ野外博物館です。
広大な敷地に豊かな自然と科学館、美術館などがある生田緑地内にあり、園内では東日本を代表する古民家をはじめ、水車小屋・歌舞伎舞台など約25件の歴史的な建物を見ることができます。
中には、国指定重要文化財や神奈川県指定重要文化財、川崎市重要歴史記念物などの貴重な建物もあるため、見ごたえも十分です。

日本民家園の入場料は以下の通りになります。

・一般 500円
・高校・大学生 300円
※学生証をご提示ください。
・65歳以上 300円
※川崎市在住の65歳以上、福寿手帳をお持ちの方は無料で入園できます。生年月日と住所がわかる身分証明書をご提示ください。
・中学生以下 無料
入場料はとっても安く、ご家族でのお出かけや近くを訪れた際にも気軽に立ち寄れます。
なお、開園時間は時期によって異なりますが、休園日は年間を通して一律です。
ただ現在は、新型コロナウイルスの影響によってスケジュールが変更している可能性もあります。
お出かけ前には必ず公式HPをチェックしてみましょう。


園内に立ち並ぶ古民家の中に、「伊藤家住宅(いとうけじゅうたく)」という民家があります。
伊藤家住宅は、日本民家園が誕生するきっかけとなった川崎の民家で、昭和39年5月29日には国指定重要文化財に指定されました。
そもそも、この伊藤家住宅は江戸時代に名主を務めた農民の家です。
建築年代に関わる資料は残っていませんが、江戸時代中期の中層農家の標準的な構造をしていることもあり、17世紀末~18世紀の初頭の建造と推定されています。

引用:https://www.nihonminkaen.jp/kanagawa.html

伊藤家住宅の見どころは正面の格子窓と流しです。
格子窓は、「シシマド」や「シシよけ窓」などと呼ばれており、イノシシやオオカミなどの獣の侵入を防ぐためのものだと言われています。
また、伊藤家住宅の流しは、しゃがんで作業をする「すわり流し」と呼ばれる形式だそう。
伊藤家住宅を見れば、当時の農民の暮らしが見て取れるかもしれませんね。

日本民家園には、「井岡家住宅(いおかけじゅうたく)」という商家の古民家もあります。
井岡家住宅は、奈良町の町家の発展を知れる最古の町屋です。
昭和61年11月28日には、神奈川県指定重要文化財に指定されました。
そんな井岡家住宅も17世紀末期~18世紀初頭に建てられたと推定されており、奈良町家の典型的な形式を備えています。

引用:https://www.nihonminkaen.jp/shukuba.html

井岡家住宅の特徴は囲炉裏(いろり)がない点です。
伝統的な日本家屋では、暖をとったり、調理をしたりするために囲炉裏が設けられていました。
しかし、井岡家住宅は囲炉裏でなく、かまどを使って生活していたようです。
なお、部屋の中央に大かまどがありますが、これは火の神である荒神を祭るための特別なかまどだと言われています。
また、井岡家住宅と伊藤家住宅の建築年代に大差はありませんが、屋根の造りなど民家の外観をよく観察してみると、その違いに気づくでしょう。

園内には古民家のほかに、伝統工芸館という施設があります。
伝統工芸館ではミニ展示や講座だけでなく、藍染体験も行っています。
藍染めとは藍液を用いて染色と酸化を繰り返し、布を染め上げる伝統工芸です。
染料になる藍液は、タデ科の一年草である「藍」を使い、石灰・灰汁・水などを加えて加熱・発酵させたもの。
「青色よりも濃く、紺色よりも淡い」という、日本古来の美しい色合いが出せるうえに、手間の分愛着も感じられます。

藍染体験では、施設が用意する「無地のハンカチ」「バンダナ」「トートバッグ」または、持ち込みの布地に模様を残しながら染め上げます。
体験の所要時間は約1時間~1時間30分で、料金は以下の通りです。

・無地のハンカチ:約700円
・バンダナ:約880円
・トートバッグ:約1,200円
・持ち込みの生地:基本料金 約500円に加え、1gにつき+18円の染め代の合計
※染め代の目安:ハンカチ約360円、手ぬぐい720円、Tシャツ2,160円
※染め代は布の種類や重さにより異なるためご注意ください。

引用:https://twitter.com/KNihonminkaen/status/1283961176498434050

2021年3月31日まで、国から支給されたマスクを染める藍染め体験も実施しています。
期間限定の藍染め体験の料金はマスク1枚につき約700円です。
藍染体験をご希望の方は、事前予約をして日本民家園へお出かけしてみましょう!

日本民家園には、見たことがないような歴史的な家屋から、現代に通ずるような家屋まで、多種多様な古民家が並んでいます。
日本民家園に行けば、昔の暮らしを知ることができるでしょう。
また、現代のように便利な暮らしではなかった分、古民家には生活を豊かにする様々な知が隠れているはずです。
昔の暮らしを知れば、現代の暮らしをより良くするヒントを得られるかもしれませんね。

楓さん(303)の記事

川崎市立日本民家園

https://www.nihonminkaen.jp/

川崎市多摩区枡形7-1-1 044-922-2181 【開園時間】
3月~10月 9:30~17:00
11月~2月 9:30~16:30
※入園は閉園時間の30分前までなのでご注意ください。
【休園日】
月曜日(祝日の場合は開園)、祝日の翌日(土日・祝日の場合は開園)、年末年始
※臨時休園日があるため、詳細は公式HPなどでご確認ください。
【アクセス情報】
小田急線「向ヶ丘遊園駅」南口より徒歩約13分

この記事は読者リポーターの投稿によるもののため、情報の正確性は保証されません。ご確認のうえご利用お願い致します。

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