年に一度の最大の御祭り「箱根神社例大祭」！厳かな行事に大輪の花火も

今でも「箱根を制する者は天下を制する」との呼び声が高く、開運の神様として著名人からも愛されている「箱根神社」。
歴史に名を残す名将たちもそのご利益にあずかってきました。現在は、開運厄除・心願成就・交通安全・開運・縁結びの神様として信仰されています。
そんな箱根神社では、年に一度の最大の御祭りである「箱根神社例大祭」が毎年夏に開催されます。
今回はそんな「箱根神社例大祭」についてご紹介します。
厳かさと華やかさが味わえるこちらの御祭りは、一見一聴の価値ありです。
ぜひこの夏のお出かけの参考にしてみてください。

御鎮座1266年目の歴史ある例大祭！
今年2023年は、箱根神社御鎮座から1266年目にあたります。
もともと箱根には山を神体山とする山岳信仰があり、箱根は1000年以上前から修験者たちが修行を行う霊場として名を馳せていました。
そして、そこで修行をしていた僧の一人である万巻上人（まんがんしょうにん）が霊夢を受けて、757年に芦ノ湖湖畔に社殿を建てたことが箱根神社の始まりです。

「例大祭」とは神社で毎年行われる御祭りのうち、最も重要とされる御祭りのことを指します。
神様への供物が盛大に捧げられ、日頃の感謝や地域の子孫繁栄などを包括して祈るのが習わしです。
つまり、「箱根神社例大祭」とはさまざまな奉納が盛大に行われる、箱根神社で最も重要な御祭りなのです。

箱根神社境内で厳かに行われる行事をご紹介
例大祭の神事は、10時より箱根神社の御本殿で厳かに行われます。
宮司が祝詞奏上を行い、献幣使が全国の神社を代表して幣帛を献納、祭詞を奏上します。
次に氏子代表が氏子弊を捧げ氏子祈願詞を奏上して、日頃の御加護への感謝と氏子中のますますの繁栄を祈願します。

また、武道場では同時刻より奉納剣道大会も行われます。
神楽殿では11時半より箱根延年の舞や箱根賛歌、剣華湯立獅子舞が順次とり行われ、御祭りに華を添えます。
箱根延年の舞とは、箱根在住の児童によって人々の健康・長寿を願って行われる舞のことです。
830年の歴史を誇り、この演舞を見ると幸福と長寿のご利益にあずかると言い伝えられています。

そして、20時からは奉納花火大会が開催され、元箱根から2,500発の花火が打ち上げられる予定です。
一日を通して、普段見ることのできない厳かな行事から華やかな花火大会まで、見所いっぱいの箱根神社例大祭。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

そんな箱根神社例大祭ですが、前後合わせて一週間に渡って、箱根神社周辺にて御祭りが開催されます。
スケジュールは、7月31日（月）に箱根神社大御輿渡御・湖水祭、8月1日（火）に箱根神社例大祭、8月2日（水）に御神幸祭、8月3日（木）に駒形神社例祭、8月4日（金）に湖尻龍神祭、8月5日（土）に鳥居焼まつり、8月6日（日）に後宴祭です。

中でも、例大祭前日に開催される湖水祭では神秘的な儀式が行われます。
湖水祭の起源は「村人に危害を加えていた悪龍を万巻上人が三日三晩の祈祷で鎮め、芦ノ湖の守り神として祭った際に湖心に御供物（三升三合三勺の赤飯）を捧げた」と言い伝えられてきました。

今でも湖水祭では三升三合三勺の赤飯を用意し、2艘の船の見送りを受けた宮司1人だけが乗る船で湖心へ運び、湖の中へお供えします。
お供えをする場所は代々宮司にのみ伝えられる機密事項。
御供物を沈めたら振り返らずに戻らないといけないとされ、赤飯はこれまで一度も湖面に浮かんできたことはないそう。
昔から受け継がれてきた御祭りの神秘的な一面です。
芦ノ湖夏まつりウィークの中では、このような他の神社では見ることのできない行事が行われるのも特徴です。
「箱根神社例大祭」にあわせて、他の御祭りにも足を運んでみてはいかがでしょうか。

歴史ある箱根神社で行われる「箱根神社例大祭」。
一日を通しても、一週間を通しても、見所満載の御祭りです。
加えて、箱根は標高が高く涼しいため、御祭りが開催される夏真っ盛りでも快適に過ごせるのも嬉しい特徴です。
この夏のおでかけ候補に「箱根神社例大祭」をぜひチェックしてみてください。