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日蓮聖人の伝説が残る龍口寺で、ツバキの花を楽しもう

日蓮聖人の伝説が残る龍口寺で、ツバキの花を楽しもう

龍口寺の創建は延元年(1336〜1340)とされており、日蓮の弟子日法上人が「龍ノ口法難の霊跡」として一堂を建立し、自作の日蓮聖人像と、首の座の敷皮石を安置したのが寂光山龍口寺の始まりと言われています。
境内には神奈川建築物百選に選定されている五重塔があるほか、かつて日蓮が入られていたという土牢が残っています。
また、2021年(令和3年)10月1日に、本堂1棟・山門1基・五重塔1基が藤沢市指定重要文化財(建造物)に指定されているのも特徴です。

毎年9月11日・12日・13日は「龍口法難会」で、厳粛にかつ盛大に大法要が営まれています。特に12日の夕刻から夜にかけては、近在講中の人たちによる万灯が奉安されて、門前には夜店も立ち並ぶので、とても賑わいます。

はるか昔からこの地を見守る「龍口寺」
龍口寺のツバキは絶景の一言

龍口寺の境内には、かつて日本一ともいわれた白椿の大木がありました。
日蓮が入られていた土牢の前に植えられていたと言われるその大樹は、枝一面真っ白に染まっていたそう。
しかしながら現在は、タイワンリスの影響で花などが食い荒らされてしまったため、以前のような姿は見られません。
それでも今もなお、裏山の斜面に約1,000本の椿が咲くことから、龍口寺は現在でも別名「椿の寺」ともいわれています。見ごろは2月上旬〜3月上旬です。
当時の白椿の情景を想像しながら、今の椿を楽しむのもおすすめです。

龍口寺に残る伝説


龍口寺はかつて刑場があった場所でした。
鎌倉時代後期、日本は内乱や蒙古襲来、飢餓や疫病の蔓延などの脅威が迫っており、それを見据えて日蓮聖人が『立正安国論』を著し幕府に奏上したところ、貞永式目の「悪口の咎」にあたるとして市中引き回しの上、この地で斬首されそうになったのです。
いよいよ首を斬ろうと役人が刀をかまえたとたん、江ノ島の方角から不思議な光の玉が飛んできて、処刑どころではなくなりました。
こういった伝説が残されており、この出来事を「龍ノ口法難」と呼び習わしています。

日蓮聖人が刑場へ連行される途中、「桟敷の尼」と言われる老婆が、黒胡麻の牡丹餅をご供養したという話にちなんで、毎年9月12日の朝から講中の人々がお題目に合わせて餅をつき、手作りの黒胡麻牡丹餅をお供えします。この牡丹餅は「年中無難」「さまざまな災難を逃れる」といった効力があるとされ、難除けの牡丹餅とされています。
9月12日の午後6時と、13日の午前0時の法要のあと、堂内いっぱいに集まった参詣者に行き渡るよう、この牡丹餅を高所からばらまくのも、龍口寺ならではといえるでしょう。

楓さん(324)の記事

寂光山 龍口寺

https://ryukoji.jp/02histry.html

藤沢市片瀬3-13-37
046-625-7357 片瀬江ノ島駅下車 徒歩15分

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