藤沢の町と古くから歩み続ける「清浄光院(遊行寺)」で歴史を感じよう!
一遍上人を宗祖とする時宗の総本山で約700年の歴史がある「藤澤山無量光院清浄光寺(とうたくさん むりょうこういん しょうじょうこうじ)」は、藤沢を代表するお寺です。周辺住民には「遊行寺」の名前で親しまれています。
鎌倉時代末の正中2年(1325)遊行四代呑海上人が藤沢に清浄光寺(遊行寺)を創建しました。呑海上人以降の遊行上人は譲位後に藤沢上人と名乗り遊行寺の住職に就いたことで、藤沢が諸国遊行の重要拠点となったのです。遊行寺は永正10年(1513)に兵火で全焼し、約1世紀後に再興されて時宗総本山となりました。
遊行寺の本堂には、時宗寺院の御本尊である阿弥陀如来坐像が安置されており、その脇檀には、宗祖一遍上人・遊行二祖真教上人・遊行四十二代尊任(そんにん)上人の祖師像が鎮座しています。なお、創建以来、数度にわたる戦火や火災により、
遊行寺に参詣した際は、ぜひ境内の宝物館に行ってみましょう。宝物館では、仏教美術を中心に、書跡、工芸、時宗の中世・近世文書が展示されており、時宗の歴史を学べます。遊行寺は、開山以来、たび重なる火災・戦災・震災によって宝物を焼失してしまいました。しかし、書院裏にあった旧式の土蔵に収められていた宝物は幸いにも難を逃れたのです。
これらは一般に公開されることがありませんでしたが、昭和52年(1977)に開宗七百年記念事業の一つとして宝物館が設立されたことで、見学できるようになりました。また、平成27年(2015)に二祖上人七百年御遠忌事業の一環として内装・外装をリニューアルし、特別記念展として「国宝一遍聖絵」展が開催されています。
宝物館の開館日・開館時間は、土曜日・日曜日・月曜日・祝日、午前10時から午後4時までです。展覧会によって日時が異なる場合があるので確認してから来館してくださいね。
遊行寺の近くに旧東海道の郷土資料などを展示する「ふじさわ宿交流館」という施設があるので、帰りに立ち寄るのもおすすめです。歴史好きはもちろん、ウォーキングしながら史跡めぐりを楽しめます。ふじさわ宿交流館1階の多目的ホール・広場は、歴史散歩やウォーキングで訪れる方が気軽に立ち寄り休憩できる場所なので、ひと休みしたいときにぴったりです。講演やワークショップなども随時開催されていますよ。
郷土資料展示室・多目的ホールの開館時間は午前9時から午後5時までです。月曜日(月曜日が休日の場合は翌日)と年末年始(1月1日および12月27日~12月31日)は休館日なので注意してくださいね。
今回ご紹介した「遊行寺」や「ふじさわ宿交流館」のほか、湘南エリアには、青面金剛像が祀られている「庚申堂(こうしんどう)」や、国登録有形文化財の登録を受けている「桔梗屋(ききょうや)」、疫病除けの神を祭神とする「厄神社(やくじんじゃ)などさまざまな歴史的スポットがあります。この機会に、歴史散歩をしてみてはいかがでしょうか?
藤澤山無量光院清浄光寺
藤沢市西富1-8-10466-22-2063 アクセス情報:「藤沢本町駅」より徒歩約20分
※参照URL
http://www.jishu.or.jp/
https://fujisawashuku-kouryukan.com/
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