歴史と伝説が息づく、相模七福神・弁財天として有名な「龍源院」
小田急線の座間駅から徒歩12分の場所にある「龍源院(りゅうげんいん)」は、座間市の歴史ある地域、鈴鹿・長宿にひっそりと佇む曹洞宗の由緒正しいお寺です。
静かな緑に囲まれたこのお寺は、何と言っても相模七福神の「弁財天」を祀る寺院として有名。座間駅から徒歩圏内というアクセスの良さもあり、七福神巡りのルートとしても大変おすすめです。
清らかな水と歴史が織りなす「古の時代」に思いを馳せながら、ゆったりと散策できる、知る人ぞ知る癒やしのスポットです。
龍源院の現在の本堂は、ごく最近に建て替えられたようで、明るい木目の建物からは木の香りが漂い、清々しい印象を受けます。新しい本堂がもたらす清々しさと、歴史の重みが共存している点が、龍源院の魅力です。
弁財天の寺として歴史を刻む龍源院

その後、当地へ移転し、地域にとって重要な役割を果たしてきました。江戸時代後期には、当時の住職が寺子屋を開き、地域の子どもたちに学びの場を提供していたことです。
そして、明治5年(1872年)には、地域住民の協力のもと、座間小学校の前身となる「風牛学舎」が境内に設けられていました。現代の小学校教育の礎を築いた場所の一つとしても、このお寺の歴史的価値は計り知れません。
境内には、病気治癒や財福を授ける仏様として信仰される十一面観音菩薩像が安置されています。
白蛇のお告げで造立された弁財天

二世住職である実州の時代、ある夜、夢枕に白蛇が現れお告げを授けたといいます。このお告げに基づき、財宝や五穀豊穣を祈念して弁財天が造立されました。
現在、この弁天様は「相模七福神」の一柱として親しまれており、裏手の入り口近くに祀られています。案内板の矢印に従って進むと、その神聖な祠にたどり着くことができます。
壮絶な伝承に秘められた龍源院の始まり

出家した高間が巡礼に出た後、残された後妻のお松は、自分の娘に家を継がせるため、継子の小桜姫を殺害し、沼に埋めました。姉の死を知った実の娘・小柳姫も絶望して同じ沼で自害。この非道を知った村人により捕らえられたお松は、相模川の堤防の人柱にされたといいます。
巡礼から戻った高間は、愛する妻子三人の凄惨な死を知り、自らの屋敷を寺とし、三人の菩提を弔いました。これが龍源院の起源と伝えられています。
この悲劇的な伝承は、私たちに穏やかに生きることの尊さを問いかけ、訪れる人々に歴史の重みを深く感じさせます。
水の流れに癒やされる、静かな散策ルート

都会の喧騒から少し離れ、心落ち着く場所。歴史の深さと、現代の清々しさが交差する「龍源院」。相模七福神巡りを通して、座間の歴史と魅力に触れる旅も、きっと素敵な思い出になるはず。
歴史と伝説に興味のある方、そして何より静かで心洗われるひとときを過ごしたい方は、訪れてみてはいかがでしょうか?
龍源院
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/u5r/cnt/f550/tabi-152.html
座間市入谷西2-48 アクセス情報:小田急小田原線「座間駅」下車 徒歩12分この記事は読者リポーターの投稿によるもののため、情報の正確性は保証されません。ご確認のうえご利用お願い致します。






