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相模国分寺 - 古の都の風景を今に伝える聖地、国分寺跡と梵鐘を巡る旅

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相模国分寺

神奈川県海老名市の丘陵地にひっそりと佇む相模国分寺(さがみこくぶんじ)は、奈良時代の8世紀に聖武天皇の詔(みことのり)によって全国に建立された「国分寺」のひとつの後継寺院です。

奈良時代の国分寺としての歴史を引き継ぎながら、現在も高野山真言宗の寺院として地域の信仰を支えています。

境内に足を踏み入れると、周囲の喧噪とは一線を画した穏やかな空気が流れ、古(いにしえ)の人々がこの地で祈りを捧げた姿を思い浮かべることができます。

相模国分寺のご本尊は薬師三尊像。戦乱や火災を経ながらも、幾度かの再興によって今に法灯が受け継がれてきました。

鎌倉時代以降、衰微と焼失を繰り返した時期もありましたが、戦国の世をくぐり抜けた薬師堂が基盤となり、現在の堂宇が形づくられています。

古の時代と現在をつなぐ象徴、重要文化財「梵鐘」

国指定重要文化財「相模国分寺梵鐘」
国指定重要文化財「相模国分寺梵鐘」

国指定重要文化財として知られる梵鐘(ぼんしょう)は、正応5年(1292年)に寄進された鎌倉時代の鋳造品です。

制作には、名工・物部国光(もののべくにみつ)が携わったとされ、円覚寺の国宝梵鐘を手掛けた技巧がここにも注がれています。

この梵鐘は長らく静かに境内に据えられていましたが、近年は地域の行事で音色が再び響く機会があり、7年ぶりに除夜の鐘として聞かれたとの報道もあります。

その柔らかく深みのある音は、古の時代と現在をつなぐ象徴のひとつと言えるでしょう。

境内の息遣いを感じる「国分寺本堂」

相模国分寺の境内風景
相模国分寺の境内風景

四季折々の緑に囲まれた本堂や境内の様子は、訪れる人々にゆったりとした時間を与えてくれます。周囲は宅地化が進んでいるものの、この場所には古代から続く静かな空間が今も残っています。

法要や参拝を通じて、ここを訪れる人たちは厳かな祈りと穏やかなひとときを味わうことができます。

相模国分寺は境内だけでなく、古代の伽藍配置や礎石が発掘されている史跡としても知られ、地元の郷土資料館「温故館」と併せて訪れることで、さらに深く歴史を感じることができます。

歴史公園として整備・公開されている「史跡国分寺跡地」

史跡 相模国分寺跡(国指定史跡)
史跡 相模国分寺跡(国指定史跡)

相模国分寺のもうひとつの見どころは、史跡相模国分寺跡・尼寺跡として整備された遺跡公園です。

海老名駅からほど近い高台に位置するこの史跡は、奈良時代の国分寺がかつてどのような規模で存在していたのかを物語る貴重な遺構として公開されています。

基壇や礎石の跡がゆったりとした空間の中に現れ、当時の寺院が法隆寺式の伽藍配置であったことを確認することができます。

この国指定史跡は、地域の人々の憩いの場としても親しまれ、整備された園路を歩きながら奈良時代の息吹を感じ取ることができます。境内の模型や案内板を見れば、往時の壮大な姿が目に浮かぶようです。

海老名中央公園にある「七重の塔」のモニュメント

七重の塔モニュメント
七重の塔モニュメント

史跡だけでなく、海老名の街中にも相模国分寺の面影は残っています。

ビナウォークに隣接した敷地にある、海老名中央公園に設置された「七重の塔」のモニュメントは、奈良時代にこの地にそびえていたと推定される塔を1/3スケールで再現したシンボルです。

このモニュメントは海老名市の象徴的な存在となっており、日常の風景の中に古代への想像を誘う風景をつくり出しています。駅前からも歩いて訪れることができ、子どもから大人まで歴史散策を楽しむ起点にもなっています。

相模国分寺は、時代を超えて人々の心に静かな余韻を残す場所です。歴史の重みを感じながら、境内や史跡を巡ることで、日々の忙しさを忘れ、心を落ち着けるひとときを過ごしてみてください。

国分寺本堂から史跡国分寺跡地、七重の塔へ。海老名の古代と現代がそっと交わるこの地で、奈良時代の歴史散歩を始めてみませんか?

相模国分寺

https://www.s-kokubunji.or.jp/

海老名市国分南1-25-38 046-232-8212 アクセス:相鉄線・小田急線・JR「海老名」駅東口より徒歩約10分
営業時間:拝観自由(日中)

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