イチゴがつなぐ笑顔と地域-学びを畑に。地域と育つNPO学生農場の挑戦-
小田急沿線の素敵なくらしをしている人々にスポットをあてて、活動のこと、地域との関わり、そしてその人らしい生き方をお届けする「小田急沿線のくらし」。
小田急沿線には、地域に根ざしながら、自分たちらしい挑戦を続ける人たちがいます。
今回ご紹介するのは、「NPO法人黒川岡上学生農場」の学生代表・大西凪瑳(おおにし・なぎさ)さん。4月からは新しい代表にバトンタッチしますが、取材時は令和7年度の代表のため「NPO法人黒川岡上学生農場」のことを語っていただきました。
黒川駅や鶴川駅からほど近い農場を拠点に、学生たちが主体となって農業に取り組み、栽培から加工、さらには地域とのつながりづくりまで、多彩な活動を展開しています。
イチゴやトマトを中心に、実験的な栽培にも挑戦しながら、農業の楽しさと可能性を広げています。
この活動のはじまりは、農学部の学生たちの「もっと農業に触れたい」という純粋な想いから。
限られた実習だけでは足りない——その気持ちから、有志での活動がスタート。
やがて地域との関わりを大切にしたいという考えから、NPO法人として新たな一歩を踏み出しました。
立ち上げ当初は、仲間を増やすことや地域との接点づくりに苦労する日々。
それでも「自分たちらしい個性を活かしたい」という想いが、活動の軸となっていきました。
中でもイチゴ栽培は、収穫の喜びと人の笑顔を実感できる象徴的な取り組みとして、継続の原動力となっています。
大西さんたちが大切にしているのは、「心地よい学びの場」であること。
農業という生き物を扱う責任を共有しながら、学生同士が自然と関わりを深められる環境づくりに力を注いでいます。
ときには「月に1度以上参加しないと組織運営に関わるメンバーから外れてもらう」という参加条件を設けるなど、あえて適度な緊張感を持たせることで、主体的に関わる意識を育んでいます。
また、学年に関係なくプロジェクトを任せるなど、挑戦の機会を広げているのも特徴です。
地域の親子を対象にした農業体験では、子どもたちの多様な興味に触れながら、食や自然の大切さを伝える実感を得ています。
岡上のハウスで土づくり、種蒔き準備をする学生を見ながら、取材は続きます。
団体としての方向性を見出すまでには、試行錯誤の時間もありました。
約1年をかけて悩み続けた活動方針。
しかしその過程で大西さんが大切にしたのは、「人の声を聞くこと」でした。
メンバー1人ひとりの意見に耳を傾け、よりよい形を模索していく。
その積み重ねが、組織としての土台を強くしていきます。
そして新入生の加入によって活動は一気に活性化。
新しい視点やエネルギーが加わることで、農場も、そこに関わる人たちも、より豊かに成長していきました。
イチゴのお手入れをしながら、大西さんは語ります。
都市近郊でありながら自然が残るこの地域だからこそ、農業体験や交流の価値がより深く感じられます。
虫に触れ、採れたての野菜を味わう——そんな体験を楽しむ地域の人々の存在が、活動の大きな支えになっています。
近隣カフェとのコラボレーションでは、規格外のイチゴも大切な価値として生まれ変わります。
これからはグリーンツーリズムにも力を入れ、身近な自然の中でリフレッシュできる時間を届けていきたいと語る大西さん。
「自然や食に感謝できる人が増える地域へ」。
その想いは、小田急沿線の暮らしをより豊かにしていく力となっていきそうです。
▽instagram
https://www.instagram.com/student_farm_/
NPO法人黒川岡上学生農場
https://sites.google.com/view/gakuseinoujou/
黒川露地圃場(黒川駅より徒歩10分)、岡上ハウス農場(鶴川駅から徒歩15分)この記事は読者リポーターの投稿によるもののため、情報の正確性は保証されません。ご確認のうえご利用お願い致します。






