美しい冬の箱根を駆け抜ける!雪山を行く箱根登山鉄道の魅力を紹介!
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/4757308
豊かな自然やユニークな美術館、歴史のある建造物など、様々な魅力があふれる箱根。
この土地を走る箱根登山鉄道は、大正8年に開通した日本で唯一の山岳鉄道です。
宮ノ下や小涌谷などのエリアを結び、箱根観光の王道ルートとして多くの人々に利用されてきました。
「山岳鉄道」というだけあって、一般的な電車とは乗り心地が異なり、この鉄道ならではの旅を楽しめます。
では、そんな箱根登山鉄道の魅力について、もう少し深くご紹介します。
まず、箱根湯本駅と小涌谷駅の間には、80パーミルという日本の粘着式鉄道では最急となる勾配が存在します。
80パーミルの急勾配というのは、1m走る間に80mmの高さを登る勾配のことで、12.5m進むだけで1mの高さに到達します。
このような急勾配を車輪の力だけで登るのは、日本では箱根の登山電車だけなのです。
また、箱根登山鉄道は山の傾面を登るために「スイッチバック方式」をとり入れて、斜面をジグザグに登ります。
ちなみに「スイッチバック」とは、急な道を鉄道で登るために作られた仕組みのことです。
この鉄道は出山信号場・大平台駅・上大平台信号場の3ヶ所でスイッチバックを行っており、その都度進行方向を切り替えます。
スイッチバックで車両の進行方向が逆向きになるため、運転士と車掌さんが入れ替わるのも特徴です。
このように山岳鉄道ならではのシーンを楽しむことができます。
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/3110214
先述したように、箱根登山鉄道は「山岳鉄道」です。
そのため、ケーブルカーやバスと比較して雪に強く、雪景色を楽しむにはもってこいの手段でもあるのです。
どこで写真を撮っても綺麗な景色が見られますが、今回はその中でも特に綺麗な雪景色が楽しめるスポットをご紹介します。
まず最初にご紹介したいのが、箱根登山鉄道の名所である「早川橋梁」です。
箱根登山鉄道の雪景色と言ったら、1番に名前があがるほどの名所です。
「塔ノ沢駅」と「大平台駅」の間にあるこの鉄橋は、登山電車を作る工事のなかでも最大の難関だったとも言われています。
橋を作るには非常に難しい地形だったため、川床から架設部まで43もの足場が組まれて工事が行われたそうです。
ちなみに、平成11年2月19日には文化庁より「大正6年に完成した日本で最古の橋梁」として登録有形文化財として認定されています。
車窓から眺める渓谷と雪景色は、まさに箱根登山鉄道ならではの絶景です。
また「上大平台信号場」は急に視界が開けるポイントがあるため、写真撮影におすすめです。
箱根湯本温泉街はもちろん、晴れていれば相模湾も一望できるスポットですよ。
さらに、塔ノ沢駅のホームには「銭洗弁天」が祀られていてホームから直接参拝できます。
地元の芸者衆の参拝も多く、ご利益も多いと評判です。
参拝ついでに雪景色を写真に収めれば、思わぬご利益がいただけるかもしれません。
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/1588741
また、箱根登山鉄道の停車駅には「彫刻の森駅」があります。
そこから2分の場所にある「彫刻の森美術館」は、1969年にオープンした「日本初の野外美術館」として有名です。
広大な庭園を使った屋外展示場や、ピカソ館などの室内展示場のほかにも、体験型アート作品である「幸せを呼ぶシンフォニー彫刻」や子どもが遊べる「ネットの森」など、さまざまな芸術作品に触れることができます。
また、彫刻の森駅付近では一瞬ながら、車窓から野外展示作品を観られる場所もあります。
「一味違った楽しみ方をしてみたい!」という方には、雪ならではの表情を見せた芸術作品を写真におさめるのも良いでしょう。
今回は、日本唯一の山岳鉄道「箱根登山鉄道」をテーマにご紹介しました。
観光に使う移動手段としてだけでなく、スイッチバック方式や急勾配など、山岳鉄道ならではの魅力を楽しめます。
寒さの厳しい季節ですが、一方でこの時期だからこそ味わえる景色や季節の空気もあります。
今回紹介したスポットを参考に、ぜひ箱根登山鉄道で「冬の箱根」を楽しんでみてはいかがでしょうか。