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駅前で復活した神社?「十二神社」の歴史や見どころなどを紹介!

駅前で復活した神社?「十二神社」の歴史や見どころなどを紹介!
「十二神社」は幅広い信仰を集めた神社!

新百合ヶ丘駅から歩いてすぐの場所にある「十二神社」。
江戸時代中期の1711年に創建された神社で、宇気母智大神(うけもちおおかみ)を祭神として祀っています。
宇気母智大神は食物の神様で、稲を中心に五穀を司るとされます。

「十二神社」という名前は十二柱の神様を意味しており、昔は宇気母智大神以外にも複数の神様が祀られていたようです。
天神七氏・地神五氏をまとめて十二柱で、和歌山県に祀られている熊野三山の祭神だという説もあります。
また、十二神社は数々の武将からも厚く信仰されてきました。
「境内の砂を身につけて出陣すれば無傷で凱旋できる」と信じられていたようです。
この信仰は近代でも続き、第二次世界大戦などの戦時には地域から出征する兵士たちが十二神社の砂を身につけていました。
多くの神様により幅広いご利益をもたらしてくれる神社として、地域の人々から信仰を集めてきたのです。

昔からアクセス良好な場所?

十二神社は、新百合ヶ丘駅前の交差点付近で脇道に入ればすぐにたどり着けるアクセス良好な立地です。
駅に近すぎたためか周辺の開発により地形が大きく変わっており、十二神社も一度本殿などが失われています。
現在の本殿は山を均したあとの位置で、2006年に再建されたものです。
そんな十二神社前の交差点には「津久井道」が通っています。
津久井道は東京の三軒茶屋を起点に登戸・新百合ヶ丘・鶴川周辺を通る街道で、相模原市の津久井まで至ります。
昔は津久井で生産された絹や炭などを江戸まで運ぶ道として栄えたため、商人を中心に多くの人が行き交っていました。
幕末に横浜港が開港すると絹の多くは横浜に運ばれるようになり、津久井道の往来は減少します。
しかし現在では、新百合ヶ丘駅周辺の開発・発展により、再び多くの人が行き交う道になりました。
十二神社は、まさに街道と駅により多数の人々が集まるさまを眺めてきた神社と言えるでしょう。

十二神社は、景色も楽しむことができます。
十二神社は小高い丘の上に建っており、境内から新百合ヶ丘の街を眺められます。
すっきりした境内で木々に包まれながら街やマンションなどを望む景色は癒しと落ち着きを与えてくれるでしょう。
天気が良ければ、青い空・緑の木々・色や形が豊富な建物によりバラエティに富んだ景色が楽しめます。

また、十二神社の近くにある「万福寺おやしろ公園」も心安らぐスポットです。
「新百合山手公園」と呼ばれる緑地帯の一角にある公園で、美しい花々やゆったり過ごせる展望台などが設けられています。
十二神社の境内と同様に緑と街を眺められる場所で、十二神社の本殿や小田急の線路なども見ることも。
子どもが楽しめる遊具もあるため、親子そろってピクニック感覚での来訪もおすすめです。

新百合ヶ丘の駅前に鎮座する十二神社は、古くから街の発展を眺めつつ多くの人に信仰されてきた神社です。
立派なビルやおしゃれなマンションなどが建ち並ぶなかにひっそりと建っており、境内に入れば都市とは異なる癒しを感じられるでしょう。
周辺の公園ともども街なかのオアシスとして、ゆったりしたひとときを過ごすために足を運んでみてください。

楓さん(303)の記事

十二神社

https://asao-kankou.jp/?page_id=1481

川崎市麻生区万福寺3-2-3 044-989-4735 【アクセス】
小田急小田原線「新百合ヶ丘駅」より徒歩約5分

この記事は読者リポーターの投稿によるもののため、情報の正確性は保証されません。ご確認のうえご利用お願い致します。

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