成城の洋館のお庭に!おじゃまします

成城の町を歩くと、桜やイチョウ並木の他に、大きなヒマラヤ杉を目にします。
昭和初期、まだ原野だった成城の地をイギリスの田園都市構想にならって住宅開発した時、和風住宅にはアカマツを、洋風住宅にはヒマラヤ杉を植えるように住人にお願いしたと言います。
成城の開発は不動産業者任せではなく、成城学園小学校主事であった小原国芳氏が成城学園後援会地所部をつくり、広大な土地取得から分譲までを行ったそうです。
そして業者から仕入れたヒマラヤ杉200本は、60軒の洋風邸宅に3本づつ植えられたとか。
見事な大木となったヒマラヤ杉は、年月を経て成城の洋館が無くなると共に少なくなっていきましたが、今でも3本が残っているお宅の一軒が3丁目のS邸。

門の横には天を突くようにそびえたつ3本のヒマラヤ杉、遠くからでも見えます。
ヒマラヤ杉は、成城の駅から国分寺崖線方面の成城3丁目辺りに特に目に付きますが、これには訳があります。
当時60軒の洋風住宅に3本づつ植えられたヒマラヤ杉ですが、仕入れた200本の残りはこの地区のK邸のご主人が「残りの20本を引き取る」と言われたため。
今も「保存樹」の札の付いたヒマラヤ杉が、僅かですが残っています。

なにしろ個人の敷地の中、そ~っとS邸の門を入るとお庭の一角が「こもれびの庭」。
ボランティアの方々が、四季折々の草花のお手入れをされていて、今は緑濃い空間に。
陽射しがある日は、木漏れ日に見とれながらしばしベンチで休憩も。
趣のある洋館の方にも興味シンシンなのですが、そちらはプライバシーを守りましょう。

成城の町の歴史を感じられる洋館と、おそらく樹齢100年近い?ヒマラヤ杉、そして優しい木漏れ日の庭。
晴れた日に、駅から西へ数分の成城お散歩はいかがでしょう。
成城三丁目こもれびの庭市民緑地
世田谷区成城3-6-20 【営業時間】9:00~17:00(11月~3月は16:00まで)
【定休日】
年末年始(12/29~1/3)
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