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はるか昔から箱根を守ってきた「早雲寺」は冬の梅も魅力的!

はるか昔から箱根を守ってきた「早雲寺」は冬の梅も魅力的!
箱根の地を見守り続ける「早雲寺」

「早雲寺」は、箱根湯本駅から徒歩15分の距離にある、北条家ゆかりのお寺です。このお寺は、戦国時代に現在の神奈川県を統一していた「北条早雲」の息子、氏綱(うじつな)により創建されました。一代で小田原城を獲得して活躍した北条家はその後、五代にわたって約100年も繁栄したとされており、彼らは「北条五代」とも呼ばれています。北条五代のお墓を含む境内は、現代でも残っておりいつでも拝観可能ですが、本堂の襖絵と寺宝は11月初旬の3日間のみ特別に公開しています。

箱根湯本の町はもともと「早雲寺の門前町」として始まったともいわれています。今となっては誰もが知る観光地となった箱根湯本の地も、長い間この場所を見守り続けている早雲寺にとっては、移りゆく景色の中のひとつに過ぎないのかもしれませんね。

早雲寺と北条の歴史

早雲寺は1521年、北条早雲の息子氏綱により創建されました。
その後は小田原北条家の菩提所、つまり代々先祖を祀る場所として栄えたものの、1590年の豊臣秀吉の小田原攻めで一度消失しています。しかしその後、1627年に僧侶・菊径や北条氏の末裔などの支援によって再興されました。
現在の建物は江戸時代再建以降のものですが、北条五代の画像をはじめ戦国時代や江戸時代の文化を伝える多くの文物が残されています。

ちなみに境内の山門、左側の鐘楼に大きな古い梵鐘があります。これは豊臣秀吉が北条氏を攻めて小田原に押し寄せたとき、石垣山の一夜城に使われたものです。境内を眺めて、歴史に思い馳せてみるのも、楽しみ方のひとつと言えるでしょう。

1月から2月は紅梅と白梅が楽しめる

境内には梅の木があり、1月から2月にかけては紅梅と白梅が可憐に花を咲かせます。鐘楼の前にある梅の木は、小説家徳富蘆花(とくとみ・ろか)の作品「自然と人生」の中に登場しているのだとか。
また、3月末から4月中旬にかけては、紅枝垂桜や緑色の花びらが特徴の御衣黄桜を楽しめます。

このほかにも、戦国時代を代表する文化人として有名だった早雲の三男「北条長綱」の作といわれる枯山水の庭園も見どころです。そして、本堂の裏手には常緑広葉樹林が自然林の形で残っています。これは、神奈川県の天然記念物となっているのでぜひご覧ください。
また、7月上旬には、箱根町指定天然記念物のヒメハルゼミの鳴き声が聞こえるなど、一年を通して自然を楽しむことができます。

小説の中でも語られる梅の木をはじめとした、さまざまな自然が私たちを包み込んでくれる「早雲寺」。梅の花を楽しみながら、箱根の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

楓さん(408)の記事

金湯山 早雲寺

足柄下郡箱根町湯本405 0460-85-5133 「箱根湯本駅」から徒歩約15分
【受付時間】
9:00~16:00

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