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「年だから」を言い訳にしない。栗平から広がる、おむすびが結んだ「自分らしい暮らし」

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「おむすびやをやりたい」心から出てきた言葉

小田急沿線の素敵なくらしをしている人々にスポットをあてて、仕事のこと、地域との関わり、そしてその人らしい生き方をお届けする「小田急沿線のくらし」。 今回ご紹介するのは、栗平で「おむすび」を通じたイベントを始めた浅沼京子さんと、その挑戦を支える出口ひとみさんです。

藤沢市で暮らす浅沼さんが、おむすびに心を向けるようになったきっかけは、長年勤めた洋食屋を辞めたことでした。「次は何をやりたいの?」。そう聞かれたとき、考えるより先に口から出てきたのが、「おむすびやをやりたい」という言葉だったといいます。

2025年の夏から試食会を重ね、今年から本格的にイベントをスタート。「一生懸命やるしかない。今日を一生懸命やろう」と、一歩ずつ歩み始めました。いきなりお店を構えるのではなく、まずはイベントから。そんな無理のないスタートを選んだのも、長く続けていくための大切な一歩でした。

おむすびに欠かせないのは、お米とお塩とお水。そして、浅沼さんが何より大切にしているのが「楽しもう!」という気持ち。来てくださる人の顔を思い浮かべながら準備をし、場を美しく整える。その丁寧な姿勢からは、料理だけではない、誰かを迎える心が伝わってきます。"

「やってみよう」が、誰かの背中を押していく

浅沼さんの挑戦が動き出したもう一つのきっかけが、出口ひとみさんとの出会いでした。

普段は「ふるさと回帰支援センター」で富山県専属の移住相談員として働く出口さん。一方で、西洋占星術をベースにした星読みとエネルギーアートを組み合わせた個人セッションや、おむすびをテーマにしたイベントも行っています。

出口さん自身が星読みを始めたのは2022年。それまで勤めていた富山県のアンテナショップを退職することになり、「一生続けられることを何か今から始めたい」と考え、西洋占星術を学び始めました。

人生の節目に立つ人たちと向き合う中で、「もう一押し、その人の背中を押すことができないだろうか」と思ったときに浮かんだのが、大好きだった「おむすび」でした。思い描いたのは、映画『千と千尋の神隠し』でハクが千尋に手渡すおむすび。食べることで、もう一度前を向く。そんな力を、おむすびに感じていたのかもしれません。

そんな出口さんが浅沼さんと出会ったとき、強く心に残ったのが「年齢や今の境遇を言い訳にせず、やりたいことをやってみよう」という純粋な気持ちでした。「よし、支えよう」。そう思ったことから、二人の活動が始まります。

占いでイベントの日を決め、「まずはやってみよう」と動き出した二人。大きな計画よりも、目の前の一歩。そんな姿勢が、二人らしいスタートになりました。

おいしいだけじゃない。心まで結ぶ「おむすび」

おむすびづくりは、思っていた以上に奥深いものだったと出口さんは話します。お米や水、塩をどう選ぶのか。どのタイミングで握り、どんな形でお出しするのか。何度も試しては修正し、自分が納得できるおむすびを目指してきました。

「まだまだ進化していくと思います」と笑う出口さん。その言葉からは、完成を急がず、少しずつ自分たちのスタイルをつくっていく姿勢が感じられます。

一方、浅沼さんが大切にしているのは、来てくれる人を思いながら準備すること。段取りをしっかり決め、場を美しく保ちながら、一つひとつ丁寧に準備します。実際にイベントを開催すると、参加した人たちがとても喜んでくれたことが何よりうれしかったそうです。

「おむすびを食べてもらいたい」という浅沼さんの夢と、「その夢を叶えたい」という出口さんの想い。一見すると二人の役割は違いますが、大切にしているものはよく似ています。

それは、お米とお塩とお水、そして「最善を尽くそう」「楽しもう」という気持ち。

二人にとって、おむすびは単なる食べ物ではありません。誰かと誰かを結び、頑張っている人の気持ちを少し元気にするもの。そして、「やってみたい」という想いを、実際の一歩へと結びつけるものなのです。

だからこそ、イベントで参加者の笑顔を見た瞬間が、二人にとって「やっていてよかった」と思える時間になっています。

栗平という場所がくれた「やってみる」きっかけ

二人の活動の舞台の一つとなっているのが、栗平にあるCAFE&SPACE L.D.K.です。

駅から近く、アクセスしやすい。そして、初めてでも「ちょっと行ってみようかな」と思える雰囲気がある。藤沢市に暮らす浅沼さんにとっても、出口さんにとっても足を運びやすい場所だったことが、活動を始めるうえで大きな意味を持ちました。

出口さんは、以前からL.D.K.で時々イベントを開催していました。さまざまな人が集まり、それぞれの「やってみたい」を形にできる場所。その環境が、浅沼さんの夢を動かすきっかけにもなりました。

「栗平のL.D.K.のように、誰でもチャレンジできて、いろんな人が集まる場所がたくさんできたらいいな」と二人は話します。

地域との関わりというと、長く住んでいることや、たくさんの人と交流することを思い浮かべるかもしれません。でも、二人の活動を見ていると、「その場所で誰かが新しい一歩を踏み出せること」も、地域の大切な魅力の一つなのだと気づかされます。

イベントに参加する人、開催する人、応援する人。それぞれが少しずつ関わることで、新しいつながりが生まれていく。

小田急沿線には、そんな人と人の出会いから、新しい活動や暮らしが生まれる場所があります。

栗平で始まった小さなおむすびのイベントも、これから誰かの「やってみたい」を刺激し、新しいつながりを結んでいくのかもしれません。

「年だから」を言い訳にしない。自分の人生を、自分らしく

浅沼さんは、今も趣味で鉛筆画を続けています。描き始めてから約6年。おむすびとはまた違う世界ですが、好きなことを自分のペースで続ける時間も、浅沼さんらしい暮らしの一部です。

そして今、もう一つの夢があります。「おむすびをたくさんの人に食べてもらいたい」。大きな店を持つことだけがゴールではありません。まずはイベントを通して、一人でも多くの人に味わってもらう。その一歩一歩を大切にしています。

出口さんもまた、自分にとって心地よいペースを守りながら、少しずつ活動の場を広げています。二人が思い描くのは、自分の夢を語れる場所、そして誰かの夢を応援できる場所が増えていく未来です。

「自分の生活を制限しないでほしい。年だから、子どもがいるから……と決めつけず、なるべく自分の思いを成し遂げようとしてほしい」と浅沼さん。

もし過去の自分に声をかけるなら、「よく頑張ってきたね!」。出口さんからは「頑張ってくれてありがとう!!」という言葉が返ってきました。

これまでの人生を肯定しながら、これからの人生にも新しい一歩を踏み出す。そんな二人の姿は、年齢や環境に関係なく、「やってみたい」という気持ちを大切にすることの素晴らしさを教えてくれます。

次に二人のおむすびを頬張るとき、きっとそこには、お米とお塩とお水だけではない、誰かの想いがぎゅっと結ばれているはずです。

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おむすびゃ8(はち)

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この記事は読者リポーターの投稿によるもののため、情報の正確性は保証されません。ご確認のうえご利用お願い致します。

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