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わたしのなつかしの道

わたしのなつかしの道

黄色く燃えるような花は、外来種のオオキンケイギクという花だそうです。
まだ幼稚園に入る前から、母に手をひかれ、いつも通るこの小田急の線路に沿った道の、春から初夏の光景です。
「abサンゴ」で芥川賞を受賞された黒田夏子さんも、海岸の日本舞踊のお師匠さんのお宅にこの道を稽古に通われました。
線路の脇のコンクリの塀は、川口松太郎さんのお宅の塀で、海辺の厳しい西日で、夕方になっても頬をつけると暖かく、その太陽の名残を感じながら、黄色い花と一緒に咲き乱れているオシロイバナを見るのが本当に好きでした。
外来種の花は栽培も禁止とのこと、毎年見事に根元から刈り取られますが、季節になるといつの間にか、線路の両脇を飾ります。
川口松太郎さんのお宅は後年分譲されましたが、線路に面した塀は今も変わっていません。
黒田夏子さんに、この写真をお送りしたら、机に飾ってくださっているとお便りにありました。
小田急線路沿い、海に向かうなつかしの道です。

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